趣旨: 「ダイニュートロン」は不安定核を特徴づける新しいキーコンセプトで ある。ダイニュートロン(空間サイズの小さな中性子ペア)を構成要素と するクラスター構造(ダイニュートロン状態)は、6Heや11Liなどの 2中性子ハロー核から、重い中性子過剰核の「ダイニュートロン超流動」 (複数のダイニュートロンがボース凝縮した状態)まで、不安定核に ユニークな、豊かな物理の可能性を内包する。 しかし現時点では、ダイニュートロン形成の証拠となる実験データは希少 である。本ワークショップではダイニュートロンを「壊す」「取り出す」 「ゆらす」をキーワードに、次の2点に焦点を当て、ダイニュートロン 状態の探索実験に適した反応機構について討論する。 1)6Heや11Liなどダイニュートロンを1つを持つ系をベンチマークに、 その空間構造や形成メカニズムを解明する。 2)ダイニュートロン超流動に特有な集団励起モード(ダイニュート ロン構造を示すマクロ指標)を探索する。