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Mathphys seminar: レプリカ法と乱れのある系における繰り込み群の様相

by Dr 悠彦 島田 (Ecole Normale Superieure)

Asia/Tokyo
研究本館248室(橋本数理物理研セミナー室)

研究本館248室(橋本数理物理研セミナー室)

Description
乱れのある系の臨界現象は重要であるが、それを記述する共形場理論 は一般にユニタリではなく難しい。二次元格子上の結合をランダムに した模型の連続極限は、レプリカ法により層間結合をもつM層場の理論 のM=0 極限として調べることができる。具体例としてランダムなO(n) ループ模型(Ising模型の一般化)を内部対称性であるnを変えながら 調べると非自明な固定点がn<1 で得られることがわかる[1]。 この固定点の性質を、転送行列による数値計算と、非ユニタリ系に ついてのある種のZamolodchikovのC定理の帰結として得られる繰り 込み群のフローにより調べる最近の研究についても述べたい。