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第140回 「高エネルギー宇宙物理研究室 知の共有ゼミ」 のご案内

by Dr Hirofumi Noda (High Energy and Astrophysics Laboratory)

Asia/Tokyo
203 (RIBF棟会議室)

203

RIBF棟会議室

Description
Dear all: This is an announcement of the High Energy Astrophysics Laboratory seminar today. 皆様 第140回「知の共有ゼミ」をご案内致します。 今回講演してくださるのは、玉川高エネルギー宇宙物理研究室の野田博文さんです。 どうぞ奮ってご参加ください。 セミナー HP : http://creeper.riken.jp/wp/?page_id=65 ============================================================ 第140回 「高エネルギー宇宙物理研究室 知の共有ゼミ」 のご案内 ============================================================ 日時 : 2014年6月5日 (木曜日) 15:00から 会場 : RIBF棟会議室203号室 講師 : 野田博文(玉川高エネルギー宇宙物理研究室) 題目 : X線観測で確立する活動銀河核セントラルエンジンの描像 概要 : 活動銀河核(AGN)からの一次X線は、超巨大ブラックホール(BH)近傍のコロナで、 降着円盤の黒体放射である可視光光子が逆コンプトン散乱を受け生じると考えられる。 これまでの多くの研究では、この一次X線は単領域のコロナで生じ、一種類しか存在 しないと仮定されてきたが (e.g., Faian and Miniutti 2005)、観測的な検証はほとんど 行われず、降着円盤-コロナの機構、すなわちAGNエンジンの描像には大きな不定性 が残っていた。 我々は、時間変動を利用して、信号を仮定に依らずに成分に分解する手法を開発し、 「すざく」の高品質なAGN公開データに系統的に適用した。その結果、AGNからの X線は一般に、複数の一次成分を含むことを突き止め、AGN が異なる複数の種類の コロナで構成された、いわば「ハイブリッド型エンジン」を持つことを世界で初めて 明らかにした (野田他2011; 2013; 野田博士論文 2013年 東京大学)。現在、この新たな 描像において、降着円盤の周辺に複数のコロナがどう分布しているのかを明らかに すべく、「すざく」と日本の複数の地上望遠鏡を組み合わせた、X線--可視光の同時 観測を行っている。 ============================================================ よろしくお願い致します。 玉川高エネルギー宇宙物理研究室 セミナー担当:岩切 渉