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知の共有ゼミ :赤外線天文衛星「あかり」による小惑星カタログ

by Dr 文彦 臼井 (宇宙航空研究開発機構 宇宙科学研究所)

Asia/Tokyo
RIBF棟小会議室

RIBF棟小会議室

Description
第125回 「高エネルギー宇宙物理研究室 知の共有ゼミ」 のご案内 日時 : 2011年 12月 1日 (木曜日) 15:00から 会場 :RIBF棟会議室203号 講師 : 臼井 文彦 (宇宙航空研究開発機構 宇宙科学研究所 赤外・サブミリ波天文学研究系) 題目 :赤外線天文衛星「あかり」による小惑星カタログ 概要 :「あかり」は、2006年2月22日に打ち上げられた日本初の本格的な 赤外線天文衛星である。打ち上げ後550日間にわたり冷媒の液体 ヘリウムを保持し、その間に全天の96%以上のサーベイ観測を達成 した。本研究では、「あかり」搭載の近・中間赤外線カメラに よって取得された全天サーベイの観測データに基づいて、軌道要素 が既知の小惑星に対するサイズ・アルベドのカタログを作成した。 検出された小惑星は5120個あり、これは1983年米英蘭によって打ち 上げられたIRAS衛星による小惑星カタログ(約2200個)の2倍以上に なる。この「あかり」小惑星カタログは、小惑星そのものの起源や 太陽系の質量分布、さらには太陽系がどのようにして生まれたかに ついて重要な手がかりが得られると考えている。 本講演では、カタログ作成の概略と、カタログから得られる科学的 成果の一部を紹介する。 参考: Usui, F., et al. 2011, PASJ, 63, 1117