Lecture series

Baryonic Matter and Neutron Stars X-3( 高塚 龍之)

Asia/Tokyo
Nishina-Hall (RIKEN Wako)

Nishina-Hall

RIKEN Wako

Description
原子核物理学連続講義 コース X-3
 "Baryonic Matter and Neutron Stars"
              講師:高塚 龍之 氏(岩手大)
                         Prof. emeritus T. Takatsuka (Iwate U)
会場:仁科記念棟2F 仁科ホール
日時:2013年07月26日(金)13時30分~17時
       July 26th (Fri): 13:30-15:00, 15:30-17:00  Nishina Hall
     1コマ目 13時30分~15時
     休  憩
     2コマ目 15時30分~17時
    * These lectures will be given in Japanese.
Abstract:  これまでこの講義では、「超流動」(第1回)と「π凝縮」(第2回)の問題を採り上げ、それらの理論的扱いと共に、中性子星現象との関連に言及してきた。今回(第3回)では、近年広く関心をよんでいる「Y混在」問題に焦点を合わせ、 議論を進める。
ハイペロン(Y)は核子(N)に較べて質量が175MeV以上も大きいため、中性子星の構成成分ではない。しかし、コアの高密度域では事情が異なってくる。中心部に向かうにつれて密度増大と共に主成分nの化学ポテンシャルが高くなり、遂にはフェルミ面上のnをストレンジネス非保存の弱相互作用によってYに置き換える方が全系としてエネルギー的に有利となる為である。中性子星コアでのY混在は中性子星発見前後の早い時期から考えられてきたが、近年ではハイパー核物理の進展と相俟って、より詳細に調べられるようになった。YN、YY相互作用についての知見の進展を基に、G行列、変分法、相対論的平均場近似等の多体論的枠組を用いて、数多くの検討がなされ、今日では「Yは2倍核密度程度から出現し始め、その混在度は密度と共に増加し、中性子星中心部ではNに比肩する成分へと成長する」というのが共通的結果となっている。従って、中性子星は、旧来の(n, p, e^-, μ^-)から成るという描像ではなく、新成分Yを加えた(n, p, Y,e^-, μ^-)系であるというのが今日的スタンダードである。中性子星を扱う上で今やY成分の存在とその効果は避けて通れない。
ところが、ハイペロン混在を含めると中性子星の性質は2つの深刻な問題に逢着する:(i)1つは「柔らか過ぎるEOS」の問題であり、中性子星質量の観測と決定的に矛盾するし、(ii)他の1つは“ハイペロン冷却”と呼ばれる「速過ぎる冷却」の問題であり、これは中性子星の表面温度観測(熱的進化)と整合しない。これらの矛盾は中性子星が核物理に突きつける貴重な問と言うべきであり、それへの解答は核物理進展の契機となる可能性を秘めている。Y混在問題のおもしろさは正にここにあるといえる。本講では、Y混在が必ず起こること、上記(i)(ii)の矛盾についての説明、(i)の打開と関連する“ユニバーサル3体力”とその起源、(ii)を打開するY超流動の存否、そして、現在ホットな話題になっている“2倍太陽質量”問題を解く候補としての「ハイブリッド星」、誕生時の熱いY混在中性子星、等について議論する。
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