荷電ベクトル型スピン単極共鳴状態(IVSMR)は、原子核がスピン-アイソスピン反転を伴いつつ密度振動する集団励起状態である。IVSMRについては1980年代から理論的予測はあったものの、その存在が実験的に明確に示されてはいなかった。しかし、2009年に理研RIBF施設にて行われた(t,3He)実験にてIVSMR成分が見出されたことから、現在注目が集まっている。実験結果からIVSMRの物理的理解を深める為には実験結果と核構造理論計算との間の比較が肝要であるものの、実験から得られる「微分断面積分布」と核構造理論計算により導出される「遷移強度分布」とを直接比較することはできない。今回のmini-WSの目的は、理論計算から微分断面積分布を導出する手法を確立し実験結果と理論計算の比較を可能にすることで、IVSMRの物理的解明を推進することにある。
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Ends
Asia/Tokyo
RIBF Building 2F Meeting Room
203
RIKEN Nishina Center
  • Kenjiro MIKI