[RIBF-ULIC-miniWS-015] Alpha cluster structure on unstable nuclei revealed by newly constructed SAMURAI spectrometer

開催主旨 　p殻近傍を中心とした軽い安定核の励起状態には、αクラスターを代表とする様々なクラスター構造が発現することが知られている。最近、p殻領域の不安定核の研究が進展し、αクラスターと過剰中性子の自由度の結合により、分子軌道や原子軌道といった多様な化学結合的な構造が発現することが明らかになってきてる。 　sd殻近傍の不安定核においては、クラスターと余剰中性子の結合自由度が増えるため、より多様なクラスター構造が発現することが予想されるが、その詳細はいまだ未解明のままである。 　こうしたクラスター状態への実験的アクセスに有効なのが核力による分解反応である。ごく最近、SAMURAIスペクトロメータの完成により、励起状態のクラスター崩壊を幅広い運動量領域にわたり測定することが可能となり、実験的研究が大きく進展する状況になってきている。 　この様な状況を踏まえ、本ワークショップでは、これまでなされたクラスター構造の研究成果について概観し、主にsd殻の不安定核において、いかなるクラスター構造が発現しうるのか、またそれらについて実験的なアプローチが可能かどうか等について議論し、sd殻領域における不安定核のクラスター構造の研究について、実験と理論の協力体制の確立を目指す。