趣旨:
近代から今日へと続く医学の進歩は、数学や物理学といった基礎科学の発展と切り離すことができません。京都大学と理化学研究所は2017年に、理研-京大数理科学研究拠点(SUURI-COOL Kyoto)を数理創造プログラム(iTHEMS)のイニシアチブのもとスタートさせました。その後2018年には京都大学高等研究院に医学と物理学連携のハブとなる、医学物理・医工計測グローバル拠点(CiMPhy)が設立されました。
ハイデルベルク大学(独)と京大CiMPhyにおいて臨床医学と物理科学の連携を推進している田中求教授、理研iTHEMSの初田哲男プログラムディレクター、そして京都大学SUURI-COOL Kyoto責任者である坂上貴之教授が協力して、2019年に第一回目の「京大−ハイデルベルク大-理研ワークショップ『医学と数理』」をスタートさせ、2020年にはコロナ禍のため第二回目の研究会をオンラインで開催しました。さいわい、臨床医学と数物科学の第一線の研究者がそれぞれ最新の成果を報告し、多くの参加者と活発な議論を行う事ができました。
そこでiTHEMS/東北大学AIMRの水藤寛教授を世話人として新たに迎え、第三回目の『医学と数理』研究会をハイブリッド形式で開催します。オンサイト会場は京都大学・益川ホール(北部総合教育研究棟内)です。今回は、若手の研究者から今後へつながる新たな研究シーズを紹介いただく枠を新たに設け、また30日午後には医学と数理をつなぐ融合教育を推進しているハイデルベルク大学の研究者にも講演をお願いしています(このセッションのみ英語開催です)。
新たな学術領域の可能性について、皆さんとオンサイトまたはオンラインで意見交換できることを世話人一同心より楽しみにしております。
登録:参加を希望される方は、ページ左コラムあるいはページ最後の"Registration"から登録をお願いします。(9月29日午後6時まで受け付けております。)
会場:ハイブリッド開催(オンサイト会場は、京都大学・益川ホール(北部総合教育研究棟内))
世話人:田中 求 (ハイデルベルク大/京大), 坂上 貴之 (京大/理研), 初田 哲男 (理研), 水藤寛 (東北大/理研)
プログラム [ポスター]
9月30日
9:25-9:30 開会のご挨拶・趣旨説明 田中 求 (ハイデルベルグ大/京大)
9:30-9:40 医学と数理の連携について 湊 長博 (京大)
9:40-9:50 医学と数理の連携について 森 重文 (京大)
9:50-10:00 医学と数理の連携について 小安 重夫 (理研)
テーマ1:がんと数理・新たな治療
座長・初田哲男(理研iTHEMS)
10:00 – 10:40 石川文彦(理研)
What’s behind normal and diseased human blood and immunity?
10:40 – 10:50 議論
10:50 – 11:15 妹尾 浩(京大医)
11:15 – 11:30 福田晃久(京大医)
11:30 – 11:40 議論
11:40 – 12:05 玉野井冬彦(京大iCeMS, UCLA)
12:05 – 12:10 議論
昼休み
テーマ2:呼吸器疾患と数理
座長・水藤 寛(東北大・理研iTHEMS)
13:10 – 13:30 平井豊博(京大医)
呼吸器疾患における数理との連携~異分野融合が拓く呼吸器病学への期待~
13:30 – 13:50 田辺直也(京大医)
13:50 – 14:05 山本暁久(京大CiMPhy)
位相的データ解析による肺気腫モデルにおける構造破壊の特徴抽出
14:05 – 14:15 議論
14:15 – 14:40 古徳純一(帝京大医)
14:40 – 14:45 議論
テーマ3:Medicine and Numerical Analysis –Activities in Heidelberg -
座長・田中 求(ハイデルベルク大・京大CiMPhy)
15:00 – 15:35 Thomas Hoefer(DKFZ/Heidelberg)
Mathematical inference unveils the dynamics of hematopoiesis in mice and humans
15:35 – 15:40 議論
15:40 – 15:55 Anil Kumar Dasanna(Heidelberg/Saarbruecken)
Blood stage of malaria infection: Lessons from multi-scale modeling
15:55 – 16:00 議論
16:00 – 16:35 Anna Marciniak-Czochra(Heidelberg)
16:35 – 16:40 議論
16:40 – 16:55 Judith Thoma(Heidelberg)
Theoretical Modelling of Dynamic Phenotypes of Human HSC Affected by Clinical Agent
16:55 – 17:00 議論
10月1日
テーマ4:発生と数理
座長・初田哲男(理研iTHEMS)
9:00 – 9:40 影山龍一郎(理研)
9:40 – 9:50 議論
テーマ5:多様な解析・モデルの可能性
座長・坂上貴之・水藤 寛(東北大・理研iTHEMS)
9:50 – 10:00 水藤 寛(東北大AIMR・理研iTHEMS)
10:00 – 10:20 Jiawei Liu(東北大AIMR)
Implementing a Multi-Scale Model to Simulate Blood Flows in Circulatory Networks
10:20 – 10:30 議論
10:30 – 10:55 坂上貴之(京大理・理研iTHEMS)
10:55 – 11:00 議論
11:00 – 11:25 望月敦史(京大医生研・理研iTHEMS)
11:25 – 11:30 議論
11:30 – 12:00 ショートトーク
鷹取 慧(同志社大)
兼松佑典(広島大)
昼休み
テーマ5:多様な解析・モデルの可能性(続き)
座長・鈴木 量(京大CiMPhy)
13:00 – 13:25 鍛冶静雄(九大MFI)
13:25 – 13:30 議論
13:30 – 13:50 鶴山竜昭(放射線影響研・広大医)
13:50 – 13:55 藤﨑碩人(京大理)
13:55 – 14:00 議論
テーマ6:発生と再生
座長・山本暁久・田中 求(京大CiMPhy)
14:00 – 14:20 鈴木 量(京大CiMPhy)
ヒドラの再生過程における初期体軸形成と組織変形-自発変形のモード解析およびWntシグナル経路の摂動実験-
14:20 – 14:40 平岩徹也(シンガポール国立大MBI)
ヒドラの再生過程における初期体軸形成と組織変形-数理モデル解析-
14:40 – 14:45 議論
14:45 – 15:05 冨樫英(神戸大医)
15:05 – 15:25 Karel Svadlenka(京大理)
15:25 – 15:30 議論
15:30 – 15:45 休憩
15:45 – 16:05 十名洋介(京大医)
16:05 – 16:10 永井翔吾(京大理・CiMPhy)
16:10 – 16:15 議論
16:15 – 16:35 上野盛夫(京都府立医大)
16:35 – 16:55 山本暁久(京大CiMPhy)
16:55 – 17:00 議論
17:00 閉会のご挨拶 初田哲男(理研iTHEMS)
17:05- 意見交換
共催:
京大高等研究院(KUIAS) 医学物理・医工計測グローバル拠点