Conveners
Hadronic systems
- Masaaki Kimura (Hokkaido University)
Dr
Masahiro Isaka
(RCNP, Osaka University)
01/08/2017, 15:40
招待講演
本講演では、反対称化分子動力学(AMD)計算に基づき、質量数10-40程度のp-sd-pf殻Λハイパー核の構造を議論する。Λ粒子等のハイペロンは、核内で核子からのパウリ原理の効果を受けない。また、ハイペロン-核子間相互作用の性質は、核子間の相互作用とは異なっている。そのため、ハイペロンは核内でimpurityと見なすことができる。ハイパー核では、ハイペロンが核に加わることで構造が変化(impurity effects)し、通常核とは異なるバリオン多体系のダイナミクスが現れると期待される。なかでも、p-sd-pf殻領域では、元の核の基底・低励起状態にクラスターや様々な変形など多種多様な構造が共存するため、ハイペロンが加わることで様々な構造変化が起こると期待される。本研究では、こうしたimpurity...
Dr
Takayasu Sekihara
(Japan Atomic Energy Agency)
01/08/2017, 16:20
招待講演
J-PARC や Belle などを始めとする近年の実験施設の充実により、通常の陽子と中性子だけでなく様々な (中間子でもバリオンでも) ハドロンを原子核に束縛させた、エキゾチックな原子核の探索・発見が精力的に進められている。同じ強い相互作用で考えるなら、陽子-中性子系だけでなく、他の種類の構成要素を持つハドロン多体系がたくさん存在してもいいはずだし、存在する方が自然だ。
そこで、まずは最も簡単なエキゾチック系から、という事で、私は 2 体ハドロン分子状態を主な研究対象としてきた。その中で、例えば、2 体ハドロン分子的成分の「量」を示す複合性 (compositeness)...
Dr
Shigehiro Yasui
(Tokyo Institute of Technology)
01/08/2017, 17:00
一般講演
ハドロン物理において新たなフレーバーの広がりとしてチャームやボトムなどの重いクォークに対するハドロン物理が急速な発展をしている。重いハドロンは単体の状態のみならず、原子核中の重いハドロンのような多体問題としても興味深い。本講演では、最近のチャーム原子核の理論的研究の進展を紹介するとともに、著者が研究を行っている近藤効果について話をする。