プラズマ・イオンビームの基礎と応用に関するスクール       (2024年度核融合科学研究所 スクーリング・ネットワーキング事業)

Asia/Tokyo
大会議室 (仁科RIBF棟2階)

大会議室

仁科RIBF棟2階

Description

プラズマ・イオンビームの基礎と応用に関するスクール
(2024年度核融合科学研究所 スクーリング・ネットワーキング事業)

更新情報

2025年2月14日 受付開始時間を9:30に変更しました。ご登録された方にはメールを差し上げておりますのでご確認ください。
2025年2月10日 プログラムを更新しました。開始時間などをご確認ください。
2025年2月   7日 参加登録を締め切りました。ありがとうございました。
        
実行委員会からのメッセージ
 近年、核融合加熱分野や加速器分野では、イオンビームの高性能化が求められています。アンペア級・メガワット級の出力を可能とする大電流密度ビームなどがその一例です。各分野では高性能化を目指して、プラズマとビームの相関、大強度ビームの輸送、高周波装置、荷電変換装置など、さまざまな研究開発が行われています。一方、プラズマやイオンビームを利用した装置は、半導体イオン注入や医療用加速器など、幅広い分野において社会実装が進んでいます。
 このような状況のもと、プラズマやイオンビームの研究開発に取り組む研究者・技術者・学生の皆様が、所属分野を越えて、情報交換と議論を行えるような新しいスクールを企画しました。スクールでは現役研究者による特別講義を行い、関連分野における基礎的事項や現状、将来への課題を紹介していただきます。さらに参加者による研究発表を通じて、研究開発を行う上での交流に役立てていただきます。皆様のご参加を心よりお待ちしています。
                               2024年12月 実行委員一同

日程
2025220日(木)~21日(金)

場所
国立開発研究法人 理化学研究所 和光キャンパス
仁科RIBF2 大会議室
(会場へのアクセス)
構内地図」の「E01」の建物です。

開催形式
対面で行います。

交通費*と宿泊費**を補助することが可能です。
*原則として鉄道になります。
**宿泊費(2/19及び20)の補助は実費(上限:11,600円 / 泊)です。
後日口座振り込みになります。
下記「お問合せ先」にてご案内させていただきますのでお尋ねください。

定員:50名程度
参加ご希望に添えない場合もありますので、その折にはご了承ください。

特別講義
核融合、加速器、社会実装に関わる現役研究者による、各分野の基礎と課題及び将来に関する特別講義を企画しています。

研究発表
口頭発表とポスター発表の時間を設けました。積極的なご発表を期待しています。発表申し込みは「Call for Abstracts」よりお願いします。

施設見学
2/20の午前中に、世界有数の規模を持つ理研RIビームファクトリーを見学していただけます。事前登録が必要です。

懇親会
2/20 18:00から理研内で開催します。事前登録が必要です。参加費(一般5,000円・学生2,000円)は受付時にお支払いください。

参加登録(参加登録締切:2/14 → 2/7
Registration」よりお申し込みをお願いします。

実行委員
上垣外修一(理化学研究所 仁科加速器科学研究センター)
加藤裕史 (大阪大学 工学研究科 電気電子情報通信工学専攻)
中野治久 (核融合科学研究所 プラズマ装置学ユニット)
柴田崇統 (高エネルギー加速器研究機構 加速器研究施設)
三宅泰斗 (理化学研究所 仁科加速器科学研究センター)
森田泰之 (理化学研究所 仁科加速器科学研究センター)
磯貝恵美子(理化学研究所 仁科加速器科学研究センター)

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プログラム(2025年2月10日版 講義タイトルは仮です)
2/20(木)
  9:30 受付開始
10:30 施設見学:理研RIビームファクトリー
12:00 昼食(受付)
13:00 開会挨拶
13:05
特別講義:核融合の概観と課題(長壁正樹 核融合研)
13:50 特別講義:重イオン加速器の概観と課題(上垣外修一 理研)
14:35 コーヒーブレイク
14:55 特別講義:負イオン源の基礎と今後の課題(柴田崇統 KEK/核融合研)
15:40 特別講義:NBIの基礎と今後の課題(中野治久 核融合研)
16:25 コーヒーブレイク
16:45 特別講義:ECRイオン源の基礎と今後の課題(加藤裕史 阪大)
17:30 集合写真撮影・事務局連絡・懇親会会場への移動
18:00 懇親会:統合支援施設2階

2/21(金)
  9:30 特別講義:イオン注入の現状と方向性(塚原一孝 住友重機械イオンテクノロジー(株))
10:15 特別講義:イオンビームの医療応用の現状と方向性(北川敦志 量研)
11:00 コーヒーブレイク
11:15 特別講義:重イオンビーム荷電変換の基礎と今後の課題(今尾浩士 理研)
12:00 昼食
13:00 研究発表(20×5)
14:40 コーヒーブレイク+ポスター発表
15:10 研究発表(20×4)
16:30 総合討論・閉会挨拶
16:50 解散

お問合せ先
磯貝(理研仁科センター)
eisogai(at)riken.jp
(at)は@に変えてください

  • Thursday, February 20
    • Reception 大会議室

      大会議室

      仁科RIBF棟2階

    • Facility Tour (RIBF) SRC,サイクロペディア等

      SRC,サイクロペディア等

    • Reception 大会議室

      大会議室

      仁科RIBF棟2階

    • Opening 大会議室

      大会議室

      仁科RIBF棟2階

    • Special Lecture 大会議室

      大会議室

      仁科RIBF棟2階

      Convener: Takanori Shibata (KEK)
      • 1
        核融合(フュージョンエネルギー)の概観と課題

        核融合(フュージョンエネルギー)は資源が偏在しないエネルギー源として、その実現が期待され、1960年代から開発が進められてきた。近年は、温室効果ガスによる地球温暖化の懸念とスタートアップ企業などによる民間資本の参画により、その開発が加速される期待が高まっている。本公演では、フュージョンエネルギーの実現に向けたこれまでの歩みと課題について解説する。

        Speaker: Masaki Osakabe (National Institute for Fusion Science)
      • 2
        重イオン加速器 ~基礎・現状・課題~

        重イオン加速器は原子核物理学、ビーム育種、ラジオアイソトープ(RI)製造などさまざまな目的に使われてきた。近年、短寿命のRIを加速期で人工的に作って、元素の起源や宇宙の進化を調べる研究が盛んになっており、この目的のための大規模な加速器施設が世界各国で稼働あるいは建設されている。この講義では、理研RIIビームファクトリーの加速器を例にとり、重イオン加速器の特徴と現状、および将来の課題について論じたい。

        Speaker: Osamu Kamigaito (RIKEN Nishina Center)
    • Break 大会議室

      大会議室

      仁科RIBF棟2階

    • Special Lecture 大会議室

      大会議室

      仁科RIBF棟2階

      Convener: Yushi Kato (Osaka Univ.)
      • 3
        負イオン源の基礎と今後の課題

        負イオン源は、負電荷を持つイオンビームをプラズマから引き出す装置であり、主として核融合加熱分野や大強度陽子加速器(素粒子実験、物質・生命学実験など)、あるいはタンデム加速器などで活用される。本特別講義では、負イオン生成の原理とイオン源の構造、また高エネルギー&大強度ビームを生成するための負イオンの利点について説明する。さらに、負イオン源の実践例としてJ-PARC陽子加速器における粒子源の状況と、ビーム性能向上に向けた負イオンビーム分野の課題を紹介する。

        Speaker: Takanori Shibata (KEK)
      • 4
        NBIの基礎と今後の課題

        自己燃焼核融合プラズマを実現するための外部プラズマ加熱・電流駆動装置である中性粒子ビーム入射装置について、要求される性能およびシステム全容、課題について紹介する。

        Speaker: Haruhisa NAKANO (National Institutes of Natural Sciences)
    • Break 大会議室

      大会議室

      仁科RIBF棟2階

    • Special Lecture 大会議室

      大会議室

      仁科RIBF棟2階

      Convener: 治久 中野 (自然科学研究機構核融合科学研究所)
      • 5
        ECRイオン源の基礎と今後の課題

        電子サイクロトロン共鳴を利用したイオン源(ECRIS)は近年益々利用分野が広がっている.Geller以来,世界の高収量装置では経験的スケーリング則に基づいた装置作りは今や第4世代の円熟期を迎えている.しかし高周波数化と強磁場化が必要な要因や各種の現象理解は,今なお十分とは言えない状況である.本研究グループではECRISにおける多価イオンビーム生成の実験的研究過程で,計測事実を基にECR効率化や電磁波伝搬を考察し,現状の多価イオンビーム高収量化に対する問題点を指摘すると共に,新たな共鳴現象を利用する可能性があることを示した.本講演では経緯と基礎的事項の後,我々グループの展開を説明する予定である.

        Speaker: Yushi Kato (Osaka Univ.)
    • Group photo 大会議室

      大会議室

      仁科RIBF棟2階

    • Closing 大会議室

      大会議室

      仁科RIBF棟2階

    • 懇親会 統合支援施設2F 大会議室

      統合支援施設2F 大会議室

  • Friday, February 21
    • Special Lecture 大会議室

      大会議室

      仁科RIBF棟2階

      Convener: Osamu Kamigaito (RIKEN Nishina Center)
      • 6
        イオン注入の現状と方向性

        半導体向けイオン注入装置は、イオンソース、質量分離部、加速部、注入・搬送部の4つの主要な構成要素から成り立っており、特定のイオンを半導体基板の目的の深さに注入することで、基板内部にP型やN型の半導体を生成し電気的特性を作り出すために使用されるほか、ターゲット材料表面の改質や耐久性向上などの用途にも利用されています。特に高エネルギーイオン注入装置は、エネルギー、注入角度、ビーム発散角度など、目的の深さへ正確に注入をするために、高精度の測定・制御が必要とされます。
        例として、CMOSイメージセンサのフォトダイオードやSiCパワーデバイスのSJ(スーパージャンクション)などの製造に使用されています。

        Speaker: KAZUTAKA TSUKAHARA (Sumitomo Heavy Industries Ion Technology Co.,Ltd.)
      • 7
        イオンビームの医療応用の現状と方向性

        放射線は現代の医療分野において診断や治療、滅菌など様々に利用されているが、中でもイオンビームは、放射性薬剤合成、放射線がん治療、医療材料製造などに用いられてきた。本特別講義ではそれらの実例を紹介するとともに、イオンビーム生成のもととなるイオン源装置に着目して、今後の技術的方向性を概観する。

        Speaker: Atsushi Kitagawa (National Institutes for Quantum Science and Technology)
    • Break 大会議室

      大会議室

      仁科RIBF棟2階

    • Special Lecture 大会議室

      大会議室

      仁科RIBF棟2階

      Convener: 治久 中野 (自然科学研究機構核融合科学研究所)
      • 8
        重イオンビーム荷電変換の基礎と今後の課題

        理研RIBFではウランビームの大強度化に取り組み、この15年余りの間に約千倍の強度増強に成功している。ストリッパー(重イオンから多数の電子を剥ぎ取り、価数を一気に高める装置)開発は大強度化の大きな鍵であったが、我々の開発した高耐久のHeガスストリッパーは加速可能なウランビーム強度のリミットを大きく引き上げた。
        策定中のRIBF将来計画ではさらに20倍の強度のウランビームが求められ、そこで中核を担う装置が荷電変換リングである。内蔵されるガスストリッパーへの要求はさらに過酷で、ウランによる電離状態がビームに与える影響も予想される。
        講演では以上の話題を軸に荷電変換の基礎と今後の課題について述べる。

        Speaker: Hiroshi Imao (RIKEN)
    • Break 大会議室

      大会議室

      仁科RIBF棟2階

    • Session: Session 1 大会議室

      大会議室

      仁科RIBF棟2階

      Convener: Yasuto Miyake (RIKEN Nishina center)
      • 9
        電子サイクロトロン共鳴多価イオン源における軽元素ガスミキシングと低周波数電磁波導入

        電子サイクロトロン共鳴イオン源における多価イオンビーム電流量の増加のための経験的手法として、軽元素ガスミキシング法がしばしば利用される。混合プラズマ中の軽元素イオンに対するイオンサイクロトロン共鳴(ICR)用の低周波数電磁波を導入することで、さらなる多価イオンビーム電流量増加の可能性が考えられている。本研究グループではXe/Ar、Xe/HeまたはAr/Heの混合プラズマを対象としてICR用低周波を導入し、イオンビーム電流量の価数分布測定とプラズマパラメータ測定、また、イオン温度に依存する物理量としてビームエミッタンス測定を行ってきた。本報告ではこれらの実験結果とその考察について述べる。

        Speaker: Yushi Fujimura
      • 10
        イオンビームプロファイルの測定によるウィーンフィルタの分解能評価

        半導体製造工程におけるイオン注入には、ECRイオンビーム装置が利用されている。従来の装置は大型かつ高価であるため、本研究室では小型かつ安価で製作可能な卓上型ECRイオンビーム装置の開発を行っている。質量分離器には電磁場直交型分離器(ウィーンフィルタ : WF)を採用している。
         本研究では、Arイオンビームを生成してWFで質量分離実験を行った。また、ビーム引出電圧と静電レンズ印加電圧を変化させ、ワイヤープローブによるイオンビームプロファイル測定でWFの質量分離の分解能を評価した。その結果、ビームがイオン種ごとに分離されていることがわかった。当日は詳細な実験結果について報告する。

        Speaker: Kazuki Sakamoto (National Institute of Technology, Niihama College)
      • 11
        理研仁科センターにおけるペッパーポット型エミッタンスモニターの開発

        イオン源において、ビームのエミッタンスはプラズマの状態を反映しており、ビームの輸送効率や加速効率にも強く影響する。そのため、エミッタンスはイオン源開発、加速器施設の運転の双方において非常に重要な物理量である。そこで我々は、4次元エミッタンスを高速で測定するためにペッパーポット型エミッタンスモニターの開発を進めてきた。一般的にペッパーポット型エミッタンスモニターでは、測定精度が低くなりやすい。この課題を解決するために、我々はマスクとスクリーン間の距離を可変にし、Optical Flowを用いた解析手法の開発を行った。これによりエミッタンスの測定精度を10%以上改善した。

        Speaker: Yasuyuki Morita (RIKEN Nishina Center)
      • 12
        レーザーイオン源によるリチウムビームを利用した加速器中性子源開発の取り組み

        レーザーイオン源はレーザー生成プラズマからイオンビームを引き出すイオン源でありパルス重イオンビームの形成に利用される. レーザー生成プラズマ生成時のイオン密度が高いため,レーザーイオン源は大電流密度のイオンビームを供給可能である. また, アブレーションプラズマから直接イオンをRFQ線形加速器に入射する直接プラズマ入射法(DPIS)を利用することで 10 mAを超える大電流の重イオンビームも得られる. 本発表ではそれらの技術を用いて得られたリチウムイオンビームを利用した加速器中性子源開発の取り組みを紹介する.

        Speaker: Kazumasa Takahashi (Nagaoka University of Technology)
      • 13
        革新的加速技術による大強度中性子源と先進フュージョンシステムの開発

        ムーンショット型研究開発事業目標10ではフュージョンエネルギーの実用化を目指して様々な分野で研究開発が進められる。本プログラムでは、核融合分野へ新たな加速器技術を展開させることで、フュージョンエネルギー開発にパラダイムシフトを生み出すために、革新的加速器技術の大強度化及びコンパクト化を目指す。大強度化によりアンペア級ビームの加速器技術を確立し、新たな中性子源として核融合炉材料の開発を加速する。さらに、自動サイクロトロン共鳴加速器により加速されたイオンを直接プラズマに入射・加熱することで、ビーム駆動型の小型核融合炉の成立性を検証する。本発表ではプログラムの概要について紹介する。

        Speaker: Hiroki Okuno (RIKEN Nishina center for accelerator-based science)
    • Poster / Break 大会議室

      大会議室

      仁科RIBF棟2階

      • 14
        COMSOL MultiphysicsによるECRイオン源の連成解析に関する研究

        電子サイクロトロン共鳴(ECR)イオン源は、ECR現象のための磁場分布に加え複雑な電磁場とプラズマの相互作用を伴う装置である。COMSOL Multiphysicsは、マルチフィジックス解析を前提とした有限要素法(FEM)に基づく汎用物理シミュレーションソフトウェアであり、マイクロ波プラズマのモデル計算を行う機能を備えている。このソフトウェアを用いて、単純な体系を仮定したECRイオン源のモデリングを試みた。AC/DC、RF、プラズマの3つのモジュールを用いた連成解析結果について報告する。

        Speaker: Sosuke Kikuchi (Institute of Science Tokyo)
      • 15
        電子ビーム励起プラズマの放電特性とイオンエネルギー測定

        電子ビーム励起プラズマ(EBEP)は大電流の電子ビームによるプラズマ発生装置である。この装置では電子の供給源であるプラズマを発生させる場合に、フィラメントを用いてLaB6を加熱し電子を供給することで、低電圧で放電を行う。イオンセンシティブプローブ(ISP)とマルチグリッドファラデーカップ(MGFC)の2つの測定機器を設置し、放電時のイオンのエネルギーを測定した。ISPは磁場中の放電においてラーマー半径の違いを利用し。電子の流入を抑えて測定を行うことができる。また,MGFCは3層(G1,G2,C)に分かれており、G1の負電圧で電子を抑制し、G2電圧変化でのC流入イオンでエネルギーを測定できる。

        Speaker: Ide Akinobu (Osaka Univ.)
    • Session: Session 2 大会議室

      大会議室

      仁科RIBF棟2階

      Convener: Yasuyuki Morita (RIKEN Nishina Center)
      • 16
        Be-7の核種変換によるLiドープダイヤモンドの製作

        ダイヤモンドは絶縁破壊強度や熱伝導度など優れた物性を持つワイドバンドギャップ半導体である。本研究では、Beの放射性同位体であるBe-7の核種変換反応を利用し、Liをドープしたダイヤモンドの製作を提案する。Be-7は電子捕獲反応により安定同位体のLi-7に変換し、格子を壊すような電離放射線を発生しない。そのため、Be-7を表層にイオン注入し加熱拡散させることで、格子を欠損することなくダイヤモンド中に分布させることができれば、Be-7の壊変とともにLiが注入されたダイヤモンドとなる。発表では研究の概要と、安定同位体のBe-9を用いたコールドテスト、Be-7のイオン注入などについて報告する。

        Speaker: Yasuto Miyake (RIKEN Nishina center)
      • 17
        高密度シートプラズマを用いたNBI加熱用非Cs型負イオン源の開発

        原型炉用NBI加熱では、長時間運転が可能でメンテナンスの容易な非セシウム(Cs)型負イオン源の開発が急務である。本研究室では、高密度シートプラズマを用いて非Cs型負イオン源(TPDsheet-U)の開発を推進している[1]。実験では、ガス圧力0.3Pa、引出し電圧10kVで水素負イオンビーム電流密度約8mA/cm2、随伴電子電流と負イオン電流比0.5~2.0が得られている。発表では、負イオンビームの引出し特性と大面積化用非Cs型負イオン源のプロトタイプ(TPDsheet-N)について報告する。
        [1]A.Tonegawa,et al,Nucl.Fusion,61(2021)106030.

        Speaker: Akira TONEGAWA (Tokai University)
      • 18
        負イオン源のメニスカスにおける密度依存性の解析

        RF水素負イオン源において引き出されたビームが振動成分を持つことが観測されている。この物理において、引き出し孔に近い下流部領域におけるプラズマメニスカスに対する時間振動の影響を理解することが重要となる。特に負イオンを多く含むプラズマの場合、メニスカスのプラズマパラメータへの依存性は未だ不明である。
        このメニスカスに関する物理過程を理解するための第一歩として、3D-PICコードKEIO-BFXを用いた定常シミュレーションにより、メニスカス形状の負イオンを含むプラズマ密度依存性を解析した。シミュレーションの結果、メニスカスは表面負イオンの生成量と、電子と負イオン密度の比に依存することが示唆された。

        Speaker: Kastuya Hayashi (Keio University)
      • 19
        負イオンビームメニスカスの外場応答とビーム集束性

        ITERのRF負イオン源開発ではビームの集束性についてまだ実証が完了していない。近年、RFが直接メニスカスに高周波振動を引き起こし、ビーム集束性を劣化させる可能性が明らかになった(K. Nagaoka, accepted to Scientific Reports)。ビーム集束特性からのこの現象をどのように理解できるか?また、この振動を抑える方法について、最新の成果を基に議論する。スクールなので、研究発表というよりは、Lecture的な講演を準備してみたい。

        Speaker: Kenichi Nagaoka (National Institute for Fusion Science)
    • Discussion 大会議室

      大会議室

      仁科RIBF棟2階